アンバランスのバランス

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バランス

というものは

とても大事なことだと

思うのだが、

 

しかし私は

意図的にバランスを

取ろうとはしない。

 

バランスを意図すると

結果的には

「表面的な安定」

しか得られないことを

いやというほど

体験してきたからだ。

 

私自身も。

私がサポートさせて

いただいた人や

組織も。

 

端的に言えば、

「表面的な安定」

とは

「バランス」の真逆だ

とさえ思ってしまう。

 

本来のバランス

とは

表面上は結構、

荒れていたりする。

 

例えば、

人の心で言えば

 

とても感情が豊かで

ちょっとしたことに

すぐに一喜一憂する

人がいるとして、

 

その人が

「一喜一憂はいや」

だからと言って

バランスを取ろうとする。

 

一喜一憂のデコボコを

もっとなだらかなものに

しようと努力する。

 

そしてそれがもし

上手く成されたとしたら、

 

私はそこに

不安定さを感じる。

それも強く。

 

逆に、

「一喜一憂する自分」を

もうそういうものだと

諦め、

 

そんな自分に

委ね、

 

あるがままに

一喜一憂すると、

 

その人は

根底から安定し、

その人にしかない

 

「アンバランスのバランス」

を実現する。

 

表面的には

アンバランスに見える

のだが、

しかしそれこそが

その人にとっての

バランスであり、

 

それによって

その人本来の魅力や

安定感が生まれ、

 

真本音の人生が

始まるのだ。

 

人の個性

という意味で言えば

以上のようなことを

よく感じるのだが、

 

組織の個性

ということでも

まったく同様であると

私は思うのだ。

 

表面上、

安定している組織は

はっきり言って

面白くも何ともない。

 

しかも

ほとんどの場合

脆弱だ。

 

自分達の範疇を

超える現実が来ると、

すぐにその安定は

崩れ去る。

 

本当にバランスの

取れた組織は

 

表面的には常に

「何か」が起こり、

 

いつも流動的で、

 

昨日と同じ場所に

いない。

 

そしてその原動力は

恐らく

「成長意欲」

だ。

 

私の言葉で言えば

「進化意欲」

だ。

 

進化する人や組織が

表面上、安定するなんて

それこそ

不自然なことだ。

 

だから、

 

不安定な状態を

恐れる必要は

まったくない。

 

次々に

「何か」が起こる

ことを

恐れる必要は

まったくない。

 

もう毎日、

大変だよ!

 

という状態こそが

実は

最善のバランス

なんだよな。

 

つづく

 

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