決める

最終意志決定者は・・・

 

決めたことが

できない。

 

という人が

いる。

 

その原因としては

以下の3つの

段階がある。

 

一つ目は、

 

「本当は決めて

いない」

 

という原因だ。

 

本人は決めた

つもりになっているが、

本当は

迷いがあるという

状態だ。

 

そうなってしまう

最も単純な理由は、

 

反応本音で

決めているからだ。

 

そういった人には

真本音で生きる

という体験を

身近なところから

一つずつ

積み重ねる必要が

ある。

 

二つ目は、

「真本音では決めている

のに、

心の中に強い反応本音の

クセがあり、

行動に結びつかない」

 

という原因だ。

 

この状態の人は

無意識に自分が

取り続けている

反応本音のクセを

認識し、

それを意図的に

直すことを

しなければならない。

 

最後に

三つ目だが、

 

二つ目までは

できているのに、

 

つまりは、

真本音で決めて、

無意識レベルでの

反応本音のクセも

直せているのに、

 

それでも

行動できない。

 

という人が

いる。

 

それはつまり、

「顕在意識が

行動することを

拒絶している」

 

という原因だ。

 

実は。

 

この三つ目が

最も

タチが悪い。

 

二つ目までは

コーチングなどを

通じて、

サポートすることが

できる。

 

しかし

三つ目については

もう、

他者が介入できる

ことは

ほぼ、ない。

 

やれること

と言えば、

 

「やれ!」

 

と後ろから

蹴飛ばすくらいだ。

 

しかし

それもどうかなぁ、

思ってしまう。

 

心の中が

整い、

 

自らの願いも

自覚し、

 

何をすれば良いかも

わかり、

 

自分自身を

阻害する自分の心

も、

ほぼなくなっている

のに、

最後の最後で

顕在意識が

 

「やっぱりやめる」

 

という

決断をする。

 

遮るものが

ないのに。

 

障害も壁も

もうないのに。

 

自由なのに。

 

そこで

自らの真本音を

無視する

決断をする。

 

こうなるともう、

それを

尊重せざるを

得ない。

 

・・・・・・

 

ただし、

三つ目の段階で

止まってしまう人は

もちろん

最も少ない。

 

大概は、

一つ目か二つ目の

原因が解決すれば

まっすぐに

進んでいく。

 

逆に言えば、

 

一つ目と二つ目の

原因に

手をつけずして、

 

いきなり

三つ目である

顕在意識のみに

手をつける

という指導やサポートが

現在の世の中では

多過ぎる気がする。

 

つまり、

できないことに

対して

とにかく

「やれ!」

「ここを変えろ!」

「ここを直せ!」

と外圧的に

やりすぎている。

 

一つ目二つ目を

改善せずして

三つ目の改善は

本当は

あり得ない。

 

もし仮に

あったとしても

それは

表面上のもの。

 

その人は

仕方なくそれを

しているだけ、

という状態になり、

やはり

長続きしない。

 

一つ目二つ目の

サポートこそが

今の世の中には

必要だと思う。

 

が、

そのサポートを

しても

三つ目の原因で

止まってしまう人が

たま〜にいるのも

事実だ。

 

やはり最後は

顕在意識だ。

 

つまりは

この世で、

この現実世界で、

最後に自分を

動かす

最終意志決定者は

 

今、ここで

頭を働かせて

物事を考えている、

この、私であり

あなただ。

 

顕在意識を

バカにしては

ならないね。

 

つづく

 

本当に決めているかい?

 

結局は、

 

・決めているか

・決めていないか

 

の違いだけ

なのだろう。

 

人生が

進むかどうか?

は。

 

決めていれば

その方向に

進み、

 

決めていなければ、

たとえどれだけ

意気込んで

いようが、

そちらの方向には

進まない。

 

それは、

声を張り上げれば

よい、

というものでは

ない。

 

気合いを入れれば

よい、

というものでも

ない。

 

第一、

本当に決めている

人は

 

静かだ。

 

気合いを入れる

必要も

情熱を昂ぶらせる

必要も

ないからだ。

 

なぜなら

決めているから。

 

それを

する。

 

ただ、

それだけの

ことだから。

 

・・・・・・

 

「決めるぞーーっ!」

 

と、

決めること自体に

気合いを入れる

人もいるが、

 

まぁ、

難しいね。

 

決めるとは

そういった

ことではない。

 

気合いを入れなければ

決められない

ということは、

 

決めていない

証拠だ。

 

そこに

波風は

必要ない。

 

状況の好転も、

潮流も、

 

実際のところは

必要ない。

 

まずは

決めること。

 

本当に

決めれば、

 

そこから

潮流は

起こるし、

 

状況は

好転を始める。

 

・・・・・・

 

決める人と

決められない人の

違いは

 

あまりにも

単純だ。

 

普段の、

 

一日一日の、

 

生き方

で決まるのだ。

 

いざ、

人生を左右する

大事なことを

決断しようと思っても、

 

普段の生き方が

自ら決める

生き方をして

いなければ、

それは土台

無理な話だ。

 

私の表現で

言えば、

 

普段、

 

一日一日を、

 

真本音で

自ら決めて

生きているか?

だ。

 

ほんの些細な

ことでもいい。

 

例えば、

今日はどこで

ランチしようか、

ということでも

いい。

 

ちゃんと、

「真本音で決める」

こと。

 

一つ一つの

仕事に

真本音で

向かうこと。

 

そうすれば

「魂」が

活性化する。

 

人生の大きな

決断とは、

心でするものでは

なく、

 

魂で

するものだから

だ。

 

いざという時に

魂が

発動するかどうか?

 

これが、

決めるか

決められないか

の境界線だ。

 

そして、

魂を込めて

決めることができた

人は

 

静かだ。

 

・・・・・・

 

魂で、

 

「コーチ」という

仕事をしよう、

 

と決める人を

これから

私は探す。

 

仕事でなくても

いい。

 

組織の中で

自分は

「コーチ」という

役割を担っていこう、

 

と決める人を

私は探す。

 

そろそろ

動き出そうと

思う。

 

つづく

 

素直な想いは、たった一つだけだったりする

決めたことを実行できない。

 

・・・そんなケースは、どこにでもあります。

 

決めたことを実行できない理由は

二つです。

 

一つは、

決めたつもりになっていたが、

本当は決めていなかった、

という理由。

 

つまりは、

真本音で決めたのではなく、

反応本音でのみ決めた、ということです。

反応本音での決断は、

その後、必ず葛藤や迷いが生じます。

 

もう一つは、

真本音では決めることはできたが、

それを阻害する強烈な反応本音パターン(クセ)があり、

そのクセに負けてしまう

という理由。

 

この場合は、そのクセを特定して、

クセを意識することで、乗り越えることができます。

 

今回の木村さんのケースは、

この二つの理由が複合しています。

 

決断そのものも反応本音レベルですし、

その上に、彼の強烈なクセが

表面化していました。

 

逆に言えば、

これを機にしっかりと自分と向き合うことができれば、

木村さん自身に大きな気づきと変化を

生じさせることができるチャンスです。

 

これは私の解釈ではなく、

これこそが木村さん自身の真本音の意図

でした。

 

私は彼のその意図に

委ねました。

 

その結果、彼に投げた問いが、

「木村さんは、

どんな人のコーチングをされたいのですか?」

でした。

(→前回記事)

 

木村さんはしばらく

考え続けました。

 

そして言いました。

 

「私はリーダーを応援したいです。」

 

「リーダー?」

 

「はい。

組織やチームを引っ張っていくリーダーです。

私のような人間です。」

 

「組織を引っ張るということは、

経営者も含まれますか?」

 

「はい。経営者も含め、リーダーという役割を

担っている人のコーチングをしたいです。」

 

「そう思う理由はわかります?」

 

「はい。

やはり、すべてはリーダーで決まると思うのです。

ところが、リーダーが自分の解釈だけで、

自分の度量の範囲でメンバーを引っ張ろうとすると、

チームが小さくまとまってしまいます。

私は今回のプロジェクトチームで、

チームコーチングの手法を使うことで、

メンバー一人一人がとても活き活きとして、

リーダーである私の範疇を超えるチームになっていく、

という経験ができました。

その素晴らしさを伝えたいのです。」

 

以前の記事でも書きましたが、

木村さんが言っていることそのものは

素晴らしいことだと思います。

しかしこれが彼の反応本音レベルの想いである以上、

やはりこちらの胸には響きません。

 

言葉のみが、

上滑りをしている感覚です。

 

「たけうちさん、

ここも、私に寄り添ってください。」

・・・と、木村さんの真本音からのメッセージが

私の心の中に浮かび上がってきました。

 

私はその声に委ねます。

 

「では、そういったコーチングができるようになるために、

今の木村さんにはどんな体験・経験が必要ですか?」

 

「うーん、

やはり、たくさんのリーダーである方々とお会いして

コーチングさせていただくことでしょうか。」

 

「具体的に、この人をコーチングしたい!

という人はいますか?

有名人でも結構です。」

 

「それを言ったら、平井です。」

 

「えっ? 平井さん?」

 

「はい。」

 

「理由はわかります?」

 

「・・・そうですねぇ。

やっぱり私は平井を尊敬してます。

尊敬するリーダーに、私はさらに伸び伸びと

してほしいです。」

 

なんとここで、木村さんの真本音が出ました。

この一言を聴いたとき、

私の体の芯がゾワゾワを痺れました。

真本音からの言葉を聴いた瞬間のいつもの感覚です。

 

「今のそのお気持ち、凄く強いですねぇ。」

 

「そうですね。自分でも言いながら

強い気持ちだな、と思いました。」

 

「では、平井さんのコーチングをしてみては

いかがですか?」

 

「いやいやいや、そんな滅相もない。」

 

「でも、平井さんを応援したいんでしょ?」

 

「いや、そうですけど。

今の私が平井のコーチングなどできませんよ。」

 

「どうして?」

 

「だって、全然レベルが違うじゃないですか。

平井だって、わざわざ私のコーチングなど

受けたいと思わないと思いますよ。」

 

「でも、コーチングするなら平井さんが

いいんでしょ?」

 

「はい。でも、それは理想です。

今の私には無理です。」

 

「そうなんですか。

じゃあどうしたいですか?」

 

「平井以外の人をコーチングします。

で、経験を積んだら、平井をコーチングします。」

 

「じゃあ、平井さん以外で、

この人コーチングしたいなぁ、と思う人はいます?」

 

ここで木村さんは止まりました。

 

しばらくじーっと考えていましたが、ポツリと

呟きました。

 

「・・・いないです。」

 

「いない?」

 

「はい、平井以外にいないです。」

 

私は彼の目を見据えました。

次の一言が、非常に重要だとわかったからです。

 

つづく