約束の存在を思い出そう

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広大な大地に

私は立っている。

 

風が吹いている。

 

北を見ると

白く険しい山が

彼方に見える。

 

南を見ると

大地は果てしなく続き

先は何も見えない。

 

東を見ると

あれは馬かな?

遠くにたくさんの馬が

見える。

 

西を見ると

テントがいくつも。

 

ここはどこだ?

 

私はここで何を

している?

 

ふと声を

かけられた。

 

後ろを振り向くと

若い女性の笑顔。

 

私の知らない言葉で

笑いながら何かを

話しかけてくる。

 

どうやら私の

知り合いかな。

 

気がつけば

いつの間にか

若い数人の男女が

私を囲んでいる。

 

皆、笑顔だ。

 

いつも一緒にいる

連中のようだ。

 

私には何の記憶も

ないのだが、

彼らと一緒にいることが

当たり前のように

思える。

 

とても心が

落ち着く。

 

年長者のような男性が

何かを真剣に

私に語りかける。

 

言葉はわからないが

とても大事な

話なのはわかる。

 

なぜか私は

頷いている。

 

と同時に

私の心の中に

何かが芽生えた。

 

それは

可愛らしい小さな

花。

 

青紫色を

している。

 

それを観た瞬間に

私は

ここに帰った。

 

私はいつもの

仕事机に

座っていた。

 

夢か?

 

幻か?

 

いや、どちらも

違うな。

 

青紫色の花は

私の心の中心に

咲いたままだ。

 

それを見つめて

いると、

 

あぁこれは

「約束」だな、と

わかった。

 

私は、彼と

彼らと

 

とても大事な

約束をした。

 

彼らが誰かは

わからない。

 

いつの時代かも

わからない。

 

でも確かに

私は

約束をした。

 

その約束は必ず

果たさねば

ならない。

 

そのために私は

ここに来たのだ。

 

そういえば

私には他にも

たくさんの約束が

あるような気がする。

 

たくさんの人と

たくさんの約束を

交わしてきたような

気がする。

 

しかもその約束には

すべて

期限がある。

 

その期限を

ギリギリになりながらも

ここまではすべて

間に合わせてきた。

 

きっとそうだ。

 

そしてまた

もうすぐ一つの約束の

期限が迫っているんだな。

 

期限付きの

約束。

 

いや、

 

約束とは本来

期限があるものだ。

 

これは私だけでは

ないはず。

 

皆、誰もが

「約束」を抱いている。

 

そのすべてには

「期限」がある。

 

期限を守りながら

約束を果たすことが、

 

私達の為すこと

であり、

 

そこに真摯になることが

自らの望む人生に

直結するのだと

 

私は思うね。

 

つづく

 

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