組織

本当の組織を生み出そう

 

組織にも

真本音は発生する。

 

それはまさしく

「発生」だ。

 

個人であれば、

真本音は

生まれた時から

存在している。

 

しかし組織の場合は

そうではない。

 

組織を構成する

人達が、

組織に魂を

宿すのだ。

 

すると

変な言い方だが、

人から組織が

自立する。

 

ある瞬間から

組織そのものに

魂の意思や願いが

芽生える。

 

それが

組織の真本音

だ。

 

・・・・・・

 

組織のサポートを

させていただいていると、

 

あっ、もうすぐこの組織に

真本音が生まれるな。

 

・・・というのが

ありありとわかる。

 

その時の空気感は

独特のものだ。

 

ただし、そこで

本当に無事に

真本音が生まれるか

どうかは、

わからない。

 

生まれそうで

生まれない

という組織も多い。

 

そこには

大きな段差が

あり、

 

いわゆる

組織としての脱皮

が必要だ。

 

実は私は

そのサポートを

させていただくのが

一番楽しい。

 

まるで生命が

生まれる瞬間のような

感動を

得られるからだ。

 

・・・・・・

 

組織が真本音を

持つと、

 

組織はその真本音に

基づいて

成長(進化)しようと

し始める。

 

経営者がどのような

意思を持つか

とはまた別次元で、

 

組織が組織の

意思と願いを

持つのだ。

 

その組織は、

自らの社会的使命、

社会的役割を

果たそうとし始める。

 

それをちゃんと

キャッチできるかどうか?

が、

その組織が

持続的な成長を

続けられるかどうかの

境目となる。

 

ところが。

 

組織自身のその

真本音と、

 

組織を構成する

経営者や社員さん達の

意思に、

 

ギャップが生まれる

ケースも多い。

 

多くの場合は、

組織そのものが

望む進化のスピードに、

経営者や社員さん達が

ついて行けなく

なるのだ。

 

組織の進化に

人の進化が

追いついて行けない、

ということ。

 

その歪みによって

ストレスを抱えて

しまっている組織も

多い。

 

しかし逆に、

組織そのものの真本音

と、

経営者や社員さん達の

真本音が、

 

見事に調和、融合

している組織も

ある。

 

こういった組織は、

皆が

幸せだ。

 

社員さん達は

自らが主役となっている。

 

自らの人生を

良くすることと、

組織の成長や

働きがいが

一致してくるのだ。

 

あまり年齢で

区別をつけるのは

好きではないが、

 

でもやはり傾向として、

若い人達の会社に

そういった会社は

増えている気がする。

 

そんな会社が

増えるのは、

それ自体が

社会貢献だなと

私は思う。

 

・・・・・・

 

組織は

創業者のもの、

ではない。

 

経営者のもの、

でもない。

 

組織は

組織である。

 

社会に生まれた

一つの「存在」

である。

 

意思や願いを持つ

「存在」

である。

 

と、

最近私は強く

感じるようになった。

 

皆で

ここに「存在」している

組織を

大切に育む。

まるで、

子育てのように。

 

一人一人が

自らが所属している組織に

そんな愛着を

自然に

持てるようになるといいな、

強く思うね。

 

つづく

 

大切なのは、味だよ味

人には、「味」があります。

 

普通の言い方をすれば、それは「個性」ということに

なるでしょうが、

「個性」と「味」はちょっと違うものであると

私は思っています。

 

「個性」というのはどちらかと言えば、

普段のその人の生き方・生き様・在り方のパターンが

積み重なり、

その経験値の中で、後天的に培われていくもの、

というイメージでしょうか。

 

それに対して、「味」とは、

もっと先天的なもので、その人の生き方がどうであったとしても

その人が「醸し出しているもの」

というイメージです。

 

私は普段、たくさんの人達と向き合う機会に

恵まれていますが、

みんなそれぞれ「味」があるなぁ、と思います。

その「味」を、それこそ「味わう」のが

私の人生の楽しみでもあります。

 

最近、ある企業様の、面白い人のコーチングを

始めました。

 

その人は、50代の方なのですが、

「私、人間が嫌いなんです。

できれば、人と接することをゼロにしたいんです。

一匹狼でこれまでも来ましたし、

これからも、できれば仕事も一人だけで

やっていきたいんです。

周りと交わりたくないんです。関わりたくないんです。」

と、断言されるのです。

 

実際、その人の仕事ぶりは言葉通りのようです。

 

ところが彼の醸し出している「味」は、

まったく逆なんですねぇ、これが。

 

彼の「味」を一言で表現すれば、

「私、人が大好きです!」

となるんです。

 

時々その人は、ふとした瞬間にニッコリと

微笑むのですが、

その微笑みが、実にいい。

人なつっこさを絵にしたような、

まるで純粋な幼子がそのまま大人になったような

そうそう、まるで赤ちゃんのような

可愛らしいお顔になるんです。

一瞬ですが。

 

そして彼の全身からも時折、

「ねぇねぇ、一緒に遊ぼうよう〜〜!」

と子供がおねだりをするかのような

愛らしい空気感が醸し出されるんです。

 

もちろんそれをご本人は

まったく自覚していません。

 

しかしだからこそ、それがその人の天然。

その人の「味」なんです。

 

前回まで、「生まれ持った強み」というテーマで

記事を書かせていただきましたが、

この「味」というのも、生まれ持った強みの一種

かも知れません。

(→前回記事)

 

そして、私がコーチングで大切にしているのは、

その「味」をいかに活かすか?

ということでもあります。

 

すべての人に「味」はありますが、

その味を活かしながら生きている人と、

その味を消してしまう方向に生きている人と

どちらかです。

 

残念ながら、味を消す方向の生き方をしてしまっている人は

多いです。

特に、組織のリーダーとなる人達は、

「リーダーらしい自分であろう」

と思うあまりに、自分の「味」を消してしまっているケースが

実に多いです。

 

どうせリーダーをやるのであれば、

「リーダーらしい自分」ではなく、

「自分らしいリーダー」になればいいんですけどね。

 

その「自分らしいリーダー」になるための

一つの重要視点が

「その人の味をいかに活かすか?」

なんですね。

 

そして、以上は「個人」という視点で申し上げましたが、

これは「組織」そのものにも言えることです。

つまりは、

「組織にも、その組織ならではの味がある」

のです。

 

その組織だからこそ持ち合わせている「味」を

いかに掘り起こすか?

 

これが私の組織サポート(チームコーチング)の

重要テーマの一つです。

 

ということで、

次回からは、この「味」ということについて

書かせていただこうと思います。

 

つづく