階段との奮闘

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階段が
観える。

無限に
上へと
続いている。

どこまで
行ってしまうのか。

一種、
恐ろしくも
あるが、

しかし
こういう時は
どうしても
好奇心が
勝ってしまう。

私は
階段を
駆け上がる。

明るい
黄色の光に
包まれた、
果てしない
階段を。

どれだけ
駆け上がっても、
いっこうに
息が切れない。

むしろ
内側から
次々に
パワーが開放
されていく。

希望

という言葉が
浮かんだ。

これは
希望の階段か?


思った瞬間に
一瞬で
すべてが
真っ暗になった。

気がつけば、
私は
もとの場所に
立っている。

目の前に
階段が
ある。

無限に上に
続いていく
階段が。

さっきは
確かに
ここを
駆け上がって
いたはずなのに。

私は試しに
もう一度、
駆け上がった。

が、
今度はちっとも
進めない。

何度やっても、
一段も
上がれないのだ。

なぜだ?

思っていると、
ふと、

本気じゃない
からだ、


浮かんだ。

そうか、
さっきは
本気で駆けた。

でも今は
試しに・・・
という気持ち
だった。

なるほど、
その違いか。

じゃあ
本気でもう一度
行ってやろうじゃ
ないか。

私は
無限に駆け上がる
つもりで
階段に
飛びついた。

今度は
ぐんぐん
登れた!

ぐんぐんと!

やはり
駆け上がるに
つれて
内側からパワーが
漲ってくる。

どんどん
登った。

恐らく
最初よりも
たくさん
登れている。

これは
行ける!

思いながら

喜びを
感じた
その瞬間に

またもや
真っ暗に。

次の瞬間、
また
もとの場所だ。

しかし
これで少し
わかった。

雑念だ。

余分なことを
考えた瞬間に、
ここに
戻ってしまう
のだ。

よし、
いいだろう。

雑念なしで
行けるところまで
行こう。

何度
ここに戻ったと
しても、

何度でも
やり直そう。

きっと
この階段は
今の私に
必要なのだろう。

そして
私は
その階段に
飛びつく。

何度も
何度も
もとの場所に
戻る。

これは
本当に
私自身の
訓練だった。

実在レベルの
話。

しかし
私はこの訓練を
もう14年
続けている。

つづく

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