言葉を遺す

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海岸の
岩の上に
立ち、

広大な
海を
みる。

そして
待つ。

ただ
ひたすらに
待つ。

次の
「言葉」

くるのを。

「言葉」

私の中には
ない。

私の中に
あるのは
単なる
執着の集積
だ。

私はそれを
よく
知っている。

だから
執着の集積
から
強引に
言葉を選ぶ
ことはしない、
絶対に。

どれだけ
時間が
かかろうが、

どれだけ
沈黙が
続こうが、

ただ
ひたすらに
待つ。

今ここに
本当に
必要な
「言葉」

ある。

今この人に
遺すべき
「言葉」

ある。

それは
今ここにしか
こない。

過去にも
未来にも
永遠に
こない。


にしか
こない、
今の
「言葉」。

待つのが
私の
役割。

そして
そいつが
きたら
それを
そのまま
この人に

あるがまま

伝え
遺すのが

私の
役割。

つづく

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