世界の終わりと始まり

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これまで
世界
だと思って
いたものが、

忽然と

消え始める。

みるみる
間に。

感情が
働く前に、

完全に
消えた。

その
インパクトは
激し過ぎる
のだが、

何しろ
感情が
働く前に
すべてが終わった
わけだから、

心の
動かしようも
なく、

ただそこに
呆然と
佇むのみ。

悲しみも
孤独もなく、

自分
そのものも
なく。

そこに
あるのは
永遠の空間。

本当は
空間
などとは言えない
何か
なのだろうが、

3次元の
私の頭では
空間
としか言えない
のだ。

ただしそれは
決して

ではない。

ただ、
何も
いない。

存在が
いない。

でも

ではないのだ。

私は
私という
区別すら
つけることが
できずに、

ただ
そこにいた。

いや
「いた」とは
言えない状態で
いた。

そこに
世界は
なく、

永遠が
過ぎていく。

永遠
そのものと
なればもう
時間
などという
概念もなく、

でもやはり
永遠が
過ぎていく、
としか
表現のしようが
ない。

永遠が
過ぎた後に、

ポツンと

新たな
一点が生まれた。

明らかに
その空間とは
別のもの。

その空間が
生んだのか、

それとも
どこからか
きたのか、
わからない。

が、
異物のような
その一点が、

二点に
分かれた。

そして
二つは
愛し合い、

新たな
世界と
なっていく。

気がつけば
私は
その新たな
世界で
生きている。

生きている。

つづく

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